ストレスチェック義務化へ―社員50名未満の会社も準備が必要に

「ストレスチェック制度」 が、これまで努力義務であった 従業員50人未満の事業場にも義務化される見通しとなりました。働く人たちの心の健康を大切にすることが、業績向上に繋がります。そこで、義務化に備えて、今から準備すべきポイントをお伝えします。
■ストレスチェック制度とは?

ストレスチェック制度とは、ストレスに関する質問票に労働者が記入し、それを集計・分析することで、労働者自身のストレスがどのような状態にあるのかを調べる簡単な検査です。
まず、労働者自身がストレスチェックの結果を見て自分のストレスの状態に気づき、セルフケアに取り組むことが大切になります。
また、会社側は、ストレスチェックの集団分析の結果等を踏まえ、職場環境改善に取り組むことが重要で、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することを主な目的としています。
現在、労働者が50人以上の事業場では年に1回、ストレスチェックを実施し、労働基準監督署まで報告書を提出することが義務付けられています。
一方、50人未満の事業場では努力義務とされていますが、今後、50人未満の事業場もストレスチェックをすることが正式に決定されています。
時期については、直接法律の公布日(2025年5月14日)からすぐに施行されるわけではなく、公布後3年以内に政令で施行日が定められ、最長で2028年5月までには施行される見込みです。
■ストレスチェック義務化の背景
50人未満の企業では、プライバシーへの配慮が難しく、作業の負担も重くなることなどから除外されてきましたが、長時間労働などが原因でうつ病などを患う働き手が近年急増していることから50人未満の事業所にも対象を広げることとなりました。義務化後は、50人未満の事業場でも年1回のストレスチェック実施や高ストレス者への面接指導が義務となります。
小規模事業場のプライバシー配慮のため、10人未満の職場では全員の同意がない限り集団分析を行わないなどの配慮もされる方針です。
■実施の流れ
ストレスチェック制度は、以下の手順で進めていきます。

■今から準備すべきポイント
導入前の準備として、主に話し合う必要がある事項は次の項目です。
① ストレスチェックは誰に実施させるのか。
② ストレスチェックはいつ実施するのか。
③ どんな質問票を使ってストレスチェックを実施するのか。
④ どんな方法でストレスの高い人を選ぶのか。
⑤ 面接指導の申出は誰にすれば良いのか。
⑥ 面接指導はどの医師に依頼して実施するのか。
⑦ 集団分析はどんな方法で行うのか。
⑧ ストレスチェックの結果は誰が、どこに保存するのか。
話し合って決まったことを明文化して、従業員にお知らせしましょう。
<ストレスチェックができる主なサイト>
厚生労働省こころの耳
https://kokoro.mhlw.go.jp/check/
厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム
https://stresscheck.mhlw.go.jp/
■集団ごとの集計・分析及び集団分析結果等に基づく職場環境改善の実施
集団ごとの集計・分析及び集団分析結果等に基づく職場環境改善の実施は、事業者の努力義務となっていますが、ストレスチェックの結果を、職場や部署単位で集計・分析することにより、高ストレスの労働者が多い部署が明らかになります。
職場の健康リスクが高い場合には、業務内容について仕事の量的・質的負担が高かったり、労働時間が長かったり、周囲からの支援が低かったりなど、状況を把握・分析して、職場環境改善につなげることが重要です。
職場のストレスを低減し、働く人たちの心の健康を大切にする取組みは、定着率アップや業績向上に繋がります。
ストレスチェックを活用して、従業員の健康を守りながら、安定した経営を続けるためには、今から計画的に準備しておくことが大切です。
義務化に備えて、できることから少しずつ準備を進めていきましょう。
■参考サイト
ストレスチェック制度 導入マニュアル/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000533965.pdf
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」/厚生労働省
https://kokoro.mhlw.go.jp/
取組みについてサポートいたします。
ぜひお気軽にご相談ください。


