ハラスメント予防は、人が育つ組織づくりの第一歩 ~お互いを尊重し、一人ひとりが活躍できる職場へ~

「最近の若い社員はすぐ辞めてしまう。」
「管理職が『パワハラと言われるのが怖い』と指導できなくなっている。」
「社員同士のコミュニケーションが減り、現場の雰囲気が以前とは変わってきた。」
建設業や製造業の経営者の皆さまとお話をすると、このようなお悩みを伺うことが少なくありません。
近年はハラスメントに関するご相談が増えています。
しかし、そのご相談の多くは、「悪意のある加害者」がいるケースではありません。
むしろ、「一生懸命育てようとしている管理職」と「どうしていいか分からず悩んでいる若手社員」という構図であることが多いです。

世代間ギャップを理解することが第一歩

「昔はこれくらい普通だった。」
「自分たちも厳しく育てられた。」
こうした声を現場で耳にすることがあります。

一方で若手社員は、
「質問したいけれど聞きづらい。」
「何を求められているのか分からない。」
と感じています。

ベテラン世代と若手世代では、仕事への価値観が大きく異なります。どちらが正しい・間違っているではありません。
育ってきた環境が違えば、考え方が違うのは自然なことです。

だからこそ、お互いが歩み寄り、

  • 教え方を工夫する
  • 聞き方を工夫する
  • 相手の価値観を理解する

ことが、強い組織づくりにつながります。

指導で大切なのは「人格」ではなく「行動」

建設業や製造業では、安全が何よりも優先されます。
・ヘルメットを着用しない。
・危険な機械の扱いを誤る。
・安全確認を怠る。

こうした場面では、その場で強く注意しなければ事故につながることもあります。
適切な業務指導まで「パワハラではないか」と萎縮してしまうことは、会社にとっても社員にとっても大きなリスクです。

ただし、
「何年やってるんだ」
「やる気あるの?」
「こんなの小学生でもできる」
といった人格を否定する言葉や、感情的な叱責、皆の前での見せしめのような指導は、社員の成長を止めてしまう可能性があります。

大切なのは、人格ではなく「行動」を指導すること。
そして、安全を確保した後には、「なぜ危険だったのか」「次はどうすれば良いか」を落ち着いて伝えることです。

「誰が悪いか」ではなく、「仕組み」を見直す

「若手が悪い。」「先輩が悪い。」とは考えないこともポイントです。

・教える人によって内容が違っていないか。
・覚えることが整理されているか。
・相談しやすい環境になっているか。
そのような視点で考え、仕組みを整えることが必要です。
社員を変えようとするよりも、仕組みを変える会社の方が、人は育ちます。

良い組織は「承認」が多い

研修では、よく「ストローク(承認)」についてもお伝えしています。
人はどうしてもミスや欠点に目が向きがちですが、

  • 「ありがとう」
  • 「助かったよ」
  • 「確認してくれて良かったね」

そんな一言が、職場の雰囲気を大きく変えていきます。

承認が増えることで、

  • 心理的安全性が高まる
  • コミュニケーションが活発になる
  • 若手が育つ
  • ベテランの技術が継承される
  • 定着率が向上する

そんな好循環が生まれます。

ハラスメント対策は「守り」ではなく「攻め」の経営

ハラスメント対策というと、「訴えられないため」「会社を守るため」というイメージを持たれることがあります。
もちろん、それも重要です。
しかし、本来の目的はそこではありません。

心理的安全性が高まることで、

・若手社員が質問しやすくなる

・管理職が安心して指導できる

・コミュニケーションが活発になる

・ミスや事故が減る

・定着率が向上する

・ベテランの技術が次世代へ継承される

このような好循環が生まれます。
ハラスメント対策は、人財定着や業績向上につながる「攻め」の経営でもあるのです。

令和8年10月からカスタマーハラスメント対策が義務化

さらに、令和8年10月からは、企業に対してカスタマーハラスメント対策が義務化されます。
暴言や理不尽な要求などから社員を守る体制づくりは、これからすべての企業に求められる重要なテーマです。
また、求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止も義務化される予定であり、採用活動を行う企業にとっても対応が必要になります。
制度への対応だけでなく、相談窓口の整備や管理職教育、社内ルールの見直しなど、継続的な取り組みが企業価値を高めることにつながります。

当事務所では

労働法や社会保険の手続きだけでなく、「組織風土育成」を専門分野とし、「人が育つ組織づくり」という視点から、企業様の伴走支援を行っています。

ハラスメント予防研修では、法律を学ぶだけでは終わりません。

「どうしたら伝わるのか。」
「どうしたら相談しやすい職場になるのか。」
「どうしたら若手が育ち、ベテランが教えやすくなるのか。」
グループディスカッションを通じて、社員の皆さま自身が考え、自社に合った改善策を見つけていただくことを大切にしています。

・人が辞める
・ 若手が育たない
・ ベテランの技術が継承されない
・ 管理職が叱れなくなった

などお悩みや、ハラスメント予防研修やコミュニケーション研修、管理職研修などをご検討の企業様は、お気軽にご相談ください。
「社員一人ひとりが安心して働き、成長し、会社が発展していく組織づくり」をサポートいたします。